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水産開発・環境– Fishery development / environment-

開発途上国の経済において、水産分野は食料の安定供給や生計向上のみならず、雇用の機会の提供、輸出による外貨獲得というさまざまな観点から重要と考えられています。

また、開発途上国では貧困を脱却するために自然環境を破壊し一時的な生活は向上するものの、長期的に見ると環境の劣化と貧困の繰り返しという悪循環が起きています。この課題解決に貢献するため、持続的な自然資源利用、生物多様性保全などのプロジェクトが実施されています。

インテムコンサルティングでは、水産開発・環境を強みのひとつとし、持続的な資源の利用を目的に、沿岸漁業、養殖、水産加工や生物多様性保全および湿地環境保全に関する技術の移転をおこなっています。

モルディブ国持続的漁業のためのセクターマスタープラン策定プロジェクト

期間
2014年10月~2018年1月
スキーム
開発調査型技術協力プロジェクト

インド洋に浮かぶ美しいサンゴ礁の島々。世界有数のリゾート地として有名なモルディブですが、実は古くから漁業が盛んな国なのです。

特にカツオ・マグロは重要な水産資源ですが、近年は漁獲量の不振に悩まされていました。モルディブは水産業の振興と持続可能な開発という双方の課題に直面していたのです。私たちは、モルディブ水産業の長期開発計画作りを通じてその課題解決のためのお手伝いをしました。

計画策定の過程では、マグロの鮮度保持による付加価値向上、沿岸漁業ガイドライン作り、ナマコ養殖の開発、水産加工品の品質管理など、現場の最前線における課題解決にも取り組みました。未利用資源であったソデイカ漁業開発については、モルディブの新たな漁業として根付きつつあります。

あまり知られてはいませんが、これまでのモルディブ水産業の発展の歴史には、実は日本の影響が大きかったのです。
その歴史にまたひとつ日本の名前を残すことができたのかも知れません。

セネガル国IUU漁業対策・海難事故防止に係る情報収集・確認調査

期間
2018年3月~11月
スキーム
情報収集・確認調査

セネガルは就業人口の17%が水産業に従事している水産大国です。しかしその多くは木造の小さな漁船で操業する零細漁業者で、様々な問題を抱えています。特に、漁業管理能力の未熟さと多発する海難事故は大きな問題とされてきました。

資源の持続的利用を目指して資源管理に取り組む漁業者も多い一方で、ルールを守らない違法操業(IUU漁業)も根強く、政府は十分な対策が取れないでいます。

また、漁船の構造やエンジン、安全装備などの問題で、2017年の海難事故による死亡者数は140名にも上っているのです。

IUU漁業や海難事故は世界的な共通課題となっており、近年の日本の援助方針のひとつとしても重要視されています。本調査では西アフリカの中心国であるセネガルのIUU漁業・海難事故の現状と課題を調査し、また具体的な技術的課題についてパイロットプロジェクトによる実証を行い、実践的な視点からの援助の方向性について提言を行いました。

エルサルバドル国オロメガ湖・ホコタル湖統合的湿地管理プロジェクト

期間
2016年3月~2021年10月
スキーム
技術協力プロジェクト

エルサルバドルは中央アメリカの中心に位置し、交通・物流の要衝として重要な位置を占めていますが、長年の内戦の影響で開発が遅れています。

プロジェクトサイトがある東部地域は、特に開発が遅れ、貧富の格差が顕著で、生態系保全に関する意識が高くありません。

同国にはラムサール条約に登録された7つの湿地があります。プロジェクトでは、同国環境省の湿地管理能力向上を目指しています。

プロジェクトでは、国家湿地委員会と7つの地方湿地委員会を立ち上げ、湿地管理計画を策定いたしました。そして湿地管理計画に基づいて、4つのパイロットプロジェクトを実施しています。

1. 湿地生態系、野生生物の生息地の保全
2. 環境教育・コミュニケーションによる湿地の価値創造
3. 農業用地の利用適正化による、生態系を活用した防災・減災
4. 湿地のワイズユーズを目指したサトウキビ栽培方法の適正化

今後はこれまでの活動の成果をモデルとして、同国の他の湿地に普及させていきます。その活動を通じて環境省の湿地管理能力を強化していきます。

カンボジア国淡水養殖改善・普及プロジェクトフェーズ2

期間
2011年3月~2015年2月
スキーム
技術協力プロジェクト

カンボジア国民1人当たりの年間魚消費量は52.4kgと世界で4番目に高く、水田、水路、ため池などを利用した小規模養殖に対する関心には高いものがありましたが、飼育のノウハウと養殖用種苗不足が農家の養殖実践の妨げになっていました。

プロジェクトは、既存の稲田や溜め池などを利用し、農業副産物などを補完的飼料として与える低投入で実践できる養殖技術、さらに簡素な孵化施設による種苗生産技術を導入し、種苗生産農家を重点的に育成し、農家から農家への養殖技術普及を行う農民間研修アプローチにより村落状況に適合した技術普及を目指し、フェーズ1(2005年2月~5年)、フェーズ2(2011年3月~4年)の2期で各々9,000戸、3,000戸を超える農家を育成することができました。

カンボジアの村落での食料確保、栄養改善、家計改善だけではなく、農民間の技術普及が村落開発の効果的な手段のひとつであることを実証するプロジェクトとなりました。

エリトリア国沿岸漁業開発戦略策定プロジェクト

期間
2019年10月~2023年10月
スキーム
開発調査型技術協力プロジェクト

アフリカ北東部「アフリカの角」で紅海に面するエリトリアは豊富な水産資源に恵まれているにも関わらず水産開発は進んでおらず、食糧の安全保障や魚食普及による国民への栄養供給、漁業者の収入向上が課題となっています。

このためプロジェクトでは、現地の漁業や水産流通の実情に適応した技術開発と普及のため、人材育成やパイロット活動、その結果を基にした沿岸漁業開発のためのガイドライン策定に取り組みました。日本の技術を利用した漁具と漁法の改良、小型定置網等の新しい漁具やソーラー発電による製氷機の導入、人工海藻を用いた魚礁の設置などの実証を行い、その実施過程から得られた成果や教訓は開発ツールとしてガイドラインに整理されています。

これらの成果はエリトリア政府からも高く評価され、ガイドラインが政府の公式な政策文書となった他、これに基づいた漁業者への普及活動や資材の調達が政府によって継続されています。

ベナン国内水面養殖普及プロジェクト

期間
2010年5月~2014年11月(フェーズ1)
2017年2月~2023年7月(フェーズ2)
スキーム
技術協力プロジェクト

西アフリカのギニア湾に面した南北に細長い国ベナンの漁場は限られ、乱獲により漁獲量も年々減少していることから、国内の水産物需要を満たすことができず海外からの輸入に大きく依存しています。この問題を解決するため、内陸部に広がる淡水域を有効活用した魚の養殖普及プロジェクトが実施されました。

養殖ポテンシャルが比較的高い沿岸内陸部を対象としたフェーズ1では、カンボジアをはじめとするアジアで実証された「農民間普及手法」モデルを、養殖形態や対象魚種、文化や慣習の異なるアフリカに初めて適用しました。これにより、プロジェクト終了時には対象地域南部7県の養殖家数は開始時の約2.5倍、生産量は約3倍に増加するという大きな成果を残すことができました。

フェーズ2では、フェーズ1の実績を踏まえ、対象地域をより内陸部へと拡大し、全国へ養殖普及を展開しました。さらに技術交換プログラムを推進し近隣6カ国(アンゴラ、ガボン、カメルーン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、トーゴ)ともその成果を共有し、中西部アフリカの養殖振興に大きく寄与するプロジェクトとして各国からも高く評価されました。

内水面養殖再興計画策定プロジェクト

期間
2016年5月~2019年12月
スキーム
開発調査型技術協力プロジェクト

西アフリカのコートジボワールは年間65万トンの水産物を消費し、人々にとって水産物は第一の動物性タンパク源です。しかし、国内の漁獲と養殖生産量は合わせて11万トンに留まっており、約54万トンもの不足分を輸入に依存しています。そのため、同国政府は国内生産量の増大を目標に、内陸部の豊かな水資源を利用した養殖振興を水産開発の優先的政策と位置付けました。

プロジェクトでは、コートジボワールが掲げた政策の実効性を高めるため、内水面養殖の各分野(種苗生産、養殖技術、飼料など)における実証試験を通して、同国が実施するべき活動計画を記載した内水面養殖分野のアクションプランとその技術を担保するためのガイドラインを作成しました。

これら成果を活用し、現在ではコートジボワール政府、JICA(同プロジェクトのフェーズ2)、他ドナー(FAO、世銀等)により様々な内水面の養殖プロジェクトが実施されており、養殖生産量の増大に取り組んでいます。

バングラデシュ国水産開発アドバイザー業務

期間
2020年9月~2022年5月
スキーム
技術協力プロジェクト

バングラデシュ国南東部のコックスバザール県では、2017年8月以降、ミャンマーから80万人を超えるロヒンギャ難民が流入し、世界最大規模の難民キャンプを形成しています。しかし、これらの難民を受け入れている村落、すなわちホストコミュニティでは、治安の悪化や物価の高騰など住民の生計に大きなマイナスの影響が生じており、特に住民の多くが生業とする沿岸漁業に従事する人々の生計は、ミャンマーとの国境を流れるナフ川での全面的な漁業活動の禁止や、政府が2019年に新たに設けた長期に及ぶ禁漁政策も相まって急激に悪化しています。

このアドバイザー業務では、コックスバザール県のホストコミュニティに対して、ティラピアや海藻の養殖技術の導入、手火山式薫乾法による水産加工技術の開発、水産物バリューチェーンの改善等の生計向上にかかる実証試験を行いました。

その成果を踏まえ、2022年からは新たに技術協力プロジェクト「バングラデシュ国ベンガル湾沿岸地域漁村振興プロジェクト」が開始され、広範囲で沿岸コミュニティ、特に漁業従事者の生計向上のための活動を行っています。

アルバニア国ディヴィアカ・カラヴァスタ国立公園における生態系に基づく管理に係る能力開発プロジェクト

期間
2021年5月~2024年5月
スキーム
技術協力プロジェクト

バルカン半島の南西部、アルバニア共和国の首都ティラナから約100キロの地中海岸に位置するディヴィアカ・カラヴァスタ国立公園は、河口、干潟、森林など多様な生態系を有し、ハイイロペリカンやヨーロッパウナギなど希少性の高い種の生息地となっています。

その国立公園の管理能力を強化するプロジェクトで、弊社は持続的漁業を担当し、国立公園内にあるラグーンにおいて生態系や持続性に配慮した漁業を促進するために持続的漁業作業部会を立ち上げ、公園職員や地元漁業組合、地元水産検査員と以下の活動を行いました。
1. 漁獲モニタリング
2. 水産資源量調査
3. 漁網に被害を及ぼす外来カニ対策
4. 生計向上のための定置網改善に係るアドバイス

プロジェクトを通して公園職員は、科学的調査の計画作成、調査準備、漁業者との調整、報告書作成能力などを向上することができました。今後も公園職員が関係者をリードして、希少な生物が保全され、多様な生態系が維持されることが期待されています。

SICA地域※における生物多様性の統合的管理と保全に関する能力強化プロジェクト

期間
2019年3月~2024年3月
スキーム
技術協力プロジェクト

中米・カリブ地域は、世界的にも生物多様性が豊かな地域として知られていますが、森林や湿地面積は減少傾向にあり、生態系の劣化が進んでいます。また、貴重な生態系は国境付近に存在していることも多く、国境など行政区を超えた生物多様性保全の取組みが課題となっています。このプロジェクトでは、SICA加盟国における国境付近の4つの地域を対象に、生物多様性の利用と保全に関する能力強化を実施しました

エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグアの3カ国に跨るフォンセカ湾でのパイロット活動では、地域住民の生計手段である貝類や魚類の資源管理能力の向上と、その資源回復活動を実施しました。各国で得られた知見を3カ国間で共有し、生物多様性保全と持続可能な資源利用に関する連携を強化しました。

また、ドミニカ共和国のハイチ国境付近に位置するモンテクリスティでは、住民参加型で保護区管理に取り組み、看板設置等の普及啓発活動を通じて、野生生物保護区の管理体制を強化し、生物多様性の保全に貢献しました。

パイロット活動で得られた知見は、中米統合機構を通じて他の国における生物多様性保全と持続可能な利用の取り組みにも役立てられています。

※SICA地域協力:中米統合機構(SICA)は、中米8カ国(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、ベリーズ、ドミニカ共和国)が加盟し、主に中米地域における民主的安全、気候変動・総合的危機管理、社会統合、経済統合、地域組織強化の5つの分野を中心に統合を促進するための活動を行っています。JICAは2000年より様々な分野における地域協力を推進しています。(JICAホームページより)

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